KISHO TOSYA

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「日本の祈り」南座

2012.02.27

ご無沙汰しておりました。

先日2月18日19日東日本復興支援「日本の祈り」が南座、3回公演として行われました。

全3部 1部雅楽、2部声明、3部日本舞踊、邦楽で形成され、私は3部のプロデュース、

演出を担当させて頂きました。

かなり公演として大掛かりなもので、また17日の南座仕込み、稽古を考えると非常にタイトな

時間内で行われ、昨年より入念なスタッフ会議、打ち合わせ、稽古を早い段階からしており、

人生初めてかと思うほどの忙しさでろくに睡眠も取れずの年末、新年幕あけでした。

日本舞踊は3回とも出演者、演目が変わり尾上墨雪先生の「島の千歳」 

吾妻徳彌家元の「天空奉舞」 若柳吉蔵家元、尾上菊之丞家元の「六斎念仏」 

3回とも趣向が変わりお楽しみ頂けたのではないかと思います。

「天空奉舞」は私が作曲させて頂き家元と打ち合わせをし、無事終える事が出来

ほっとしております。

 

邦楽は3月7日全国発売しますCD「幸魂奇魂」全9曲の内、4曲を上演させて頂きました。

音と光の融合をテーマに(個人的)邦楽上演としてはかなり斬新的な舞台を試みてみました。

今回は朗読に若村麻由美さん平岳大さんにお願いし、太鼓には林英哲さん総勢48名の

演奏者が山台3段に乗り、南座が狭くみえました。東京での稽古も、かなり大変で音響さんも

稽古の段階から各マイクを立て、スピーカーを用意しての稽古。私としては今まで邦楽の

稽古でこういう形での稽古は初めての経験でした。舞台監督、美術さん、照明さん、総合演出の方も

見え、私の演出プランを皆さんに申しながらの稽古・・・今となっては楽しかったです。

完全に現代劇?日本舞踊新作?の稽古の雰囲気!従来の演奏だけでこのスタッフが居ること事態

なかなかない事なのです。

IMG_5977.JPGいざ南座入りをし、舞台を拝見すると、そでに圧巻で何が始まる?

と自分でたてた演出なのに期待と不安といった不思議な感覚に

なりました。しかしスタッフは一流の方にお願いをしておりさすが

時間内できっちりとして頂き感謝。美術を書いて頂いた朝倉摂先生の

絵も素晴らしく、八俣の大蛇なんかはカッコイイ!金箔入りで大蛇とも

草とも見えるいわゆる「ふんどし」三枚。照明との関係で際立っていました。

照明はあかり組代表の室伏生大さん。経験が豊富でテキパキと

ムービングの桐山さんに指示。かなりハイレベルなムービング機材12台

                          も用意してもらいました。桐山さんも音を覚えて頂き、音に完全に

                          合わせてのライティング!凄い。

 

IMG_5990.JPGのサムネール画像のサムネール画像私はゲネプロまで客席に上がれず演出に徹しました。

客席で、好き勝手をいいそれをスタッフさんが実際にしあげてくれます。

既に感動・・・6時からの稽古となり、出演者全員が舞台へ・・・

音が出だすと、これは邦楽ではない音量!英哲さんも様子を

見ながらでしたが、サウンドチェックが終わると、マックスに・・・

南座が揺れている~~みたいな感覚に!想像以上に順調に

稽古も進み、9時30分に終了!でこれからロビーで「六斎念仏」の稽古!

終了が11時済んでました。皆様お疲れ様でした・・・・

IMG_6101.JPG

18日は朝からまた、「幸魂奇魂」のテクニカル稽古を含め最終稽古

14時よりゲネプロ 18時より本番!かなりハードでしたが無事終わりました。

演奏最後はスタンディングのお客様や途中より涙している方も多く、

本当に不思議な舞台でした。私も感動し少し涙が・・・・

色々な舞台を経験させて頂いてきましたが、邦楽の演奏だけで、このような

お客様の反応は初めてでした。

19日の終演後は皆さん帰郷の方もいらっしゃるので、

出演者の労をねぎらう為、父が食事会を・・・・これも50名と大所帯で・・・

東京からの稽古、またCDの録音に携わってくれた方にとっては

長い期間お付き合い頂いたもので、平さんがカンパニーと

名付けてくれました。英哲さんが還暦をお迎えになられたので

そのお祝いも・・・英哲さんも少し涙・・・・本当に素敵な方です。

IMG_6192.JPGのサムネール画像朝倉先生を囲んで記念写真!明日もあるので

早々とお開きしましたが、楽しかったです。皆さん

良い笑顔なさってます~

 

19日は二回公演!朝から「六斎念仏」の舞台稽古。続いて「天空奉舞」の舞台での

申し合わせ稽古。午後本番!本番終了後、「天空奉舞」の舞台稽古

で夜二回目本番!もう目まぐるしい一日でした。私の楽屋には、色々と

司会宝田明さん、八木さんの打ち合わせを始め、制作サイドとのやりとり、

お客様が次々と・・・・

何をしていいか分からない状態!私の制作スタッフ5名もフル回転で

動いてくれてました。みんなありがとう・・・

こうして3回無事終える事が出来ました。作詞して頂いた松本隆先生も

東京から駆けつけてくれ、客席で温かく見守って頂きました。

本当に嬉しかった~~~。「幸魂奇魂」上演前、舞台前でお話をさせて

頂きましたが、先生の顔が見えた瞬間、涙が・・・・客席後方でたって見ていた

妻は「パパ早すぎ・・・・」と思ったらしく、ばれていました。笑

演奏中も涙が止まらず、初めて舞台で涙しながら笛を吹いていました。

涙で譜面も見えず・・・汗

幕が下りると出演者全員が拍手!中には涙している演奏者も!

多くの方に、「こんな舞台は初めてです。演奏していて感動しました。

一生記憶に残る舞台になった。」と嬉しい言葉を頂きました。

本当に多くの方に支えられ、こうして無事終えることが出来ました事

心より感謝しています。私は幸せ者です。

また再演ないのですか?東京でやって下さい

という声、問い合わせを多く頂いております。

もちろん実現したいのですが、かなり大掛かりなので簡単には

出来ませんが、出来るよう努力はしたいと思います。

その時は皆様是非お越しください。

出演者、スタッフ、そしてお客様皆様有難うございました。

  

(舞台写真は掲載したいのですが、また後日・・・・)