KISHO TOSYA

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平家物語稽古

2011.04.02

DVC00118.jpg今日は来月5月25日、渋谷伝承ホールにて行われる「平家物語を聴く会」の稽古がありました。

僕が出演させて頂くのは「坂落とし」と「木曾最期」で御座います。

坂落としは、無名塾の中山研さんが語りながら太鼓を演奏され、太鼓の演奏は林英哲浮雲の会の田代誠君。そして僕の笛、という演出であります。曲は僕が作曲させて頂いており、中山さんは太鼓の経験はほとんどおありでなかったので、指導というほどの物ではありませんが、それらしい事もさせて頂いておりました。正直当初はどこまでの作品になるか、いささか不安もありました。しかしそこはさすが役者さん。特に中山さんは努力の塊のような方で、稽古の回を重ねるごとに、進化なさっており、順調に仕上がっているように思います。田代君もしっかり自分の役目を理解されており、心強く感じています。

お二人ともみるからに体育会系のような方で、稽古も熱いです。(僕もこうみえて本来は体育会系なのですが・・w)このペースに乗ってしまうと、経験上僕は仕上がりが早すぎて、当日調子落ちした競走馬のようになる予感が・・・笑!ですので僕はいつも通り、24日が最高潮となるよう、マイペースで仕上げさせて頂こうと思っております。

で今日は僕が敬愛する英哲さんが稽古を見に来られました。田代君は幸せ者ですね~。以前も思いましたが、浮雲の会のメンバが―出ている舞台、稽古はお時間がある時にはお見えになるようです。これはなかなか出来そうで出来ない事です。この姿勢が英哲さんの太鼓に対する姿勢、全ての象徴ではないかと思います。以前、「若い彼らが一人前の太鼓奏者としてやっていけるように、世界を作ってほしい」とおっしゃったことがあります。これはいかに太鼓奏者としてやっていくことの難しさを言っておられるのだなぁと思ったことがあります。ご自分も第一人者として今の立場になられるには、並々ならぬ苦労、努力を経験なさったからこそ言える大変重い言葉なのです。中山さんにも色々指導、助言なさっておられました。

今年リリースのCDに英哲さんには出演して頂くので、その時に改めて太鼓の話をクローズアップして書かせて頂きます。これは簡単書けるものではないので・・・・

もう一つの木曾最期は若村さんはすでに違う形態でおやりになっておられますが、今回は若村麻由美さんの語りと笛のみで新たに練り直して上演予定です。現在色々検討中でありますが・・・若村さんは、非常に鋭い質問や厳しい要求をされますので、油断は出来ません笑! 今回は色々考えさせられる事が多いのは事実です。演奏のみでもなく、芝居でもない!語りなんです。語りと融合する音!これはどいう物を要求されているのか?最後は演出家の好みの問題ではありますが、語りの精神性が深くなればなるほど、音を深くするのが良いのか?それとも重くなりすぎるのを避け、比較的クールにこなすのが良いのか?勿論、中山さん、田代君との演奏は比較的分かりやすいのですが・・・

悩みながら、考えながら・・・恐らくこれといった答えは出ないでしょう、若村さんの木曾最期は最高に難しいのは間違いないですが・・自分の演奏技術のみでなく、もっと深い所、深い引き出しを持たねばつとまらないでしょうね。いい勉強になります。若村ワールドにすんなり巻き込まれてしまえばいいのですが・・・本格的に木曾最期の稽古に入るのが楽しみであります。

あくまでも僕は自然体で行きます~これがポリシーでありますので!

皆様5月24日お気におとめ頂き、お時間御座いましたら是非ご覧ください。他にも演目は御座います。後日チラシをUPさせて頂きますので・・・宜しくお願い致します。

最後に皆さんで記念撮影!