KISHO TOSYA

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京都大江能楽堂

2011.02.27

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昨日は京都大江能楽堂にて尾上青楓さん、茂山逸平さんの逸青会がありました。

 

この会は二人が自分のジャンルの作品を一番づつ上演し、最後に二人で舞踊狂言ともいうべき、本業の狂言を題材に、新たに描き直し、音も新たに創った新作を最後に上演致します。僕は第一回から出演しており、今回で三回目ですが、一回目より感じておりますが、二人の舞台への姿勢が非常に、すがすがしく、さわやか、そして何より感心するのは、非常に本の、そぎ落とし方が素晴らしいのです。

そこから生れるのは、テンポよく、くだくだしくないストーリー展開。お客様に絶対退屈させないと言う事です。ここにセンスを感じるのです。最小限でお腹いっぱいにしてくれます。

また二人の声量、やり取りもバランス良く、単なるコラボではないのです。コラボという言葉だけか良く分かりませんが、現在はやっております。しかしその中にはコラボが成立していない企画、作品が多いように思われます。

これはプロデュース側の責任もあるでしょうが・・・

そういった意味では、本当のジャンルを超えた、互いの芸能を勉強し、知り、生かし合う事ができている会だと思っております。

 今回は新作、千鳥の作曲をしておりましたが、お陰さまで無事終え最低限の仕事を提供できたのではないかと思い、安堵しております。

またこの会場となった大江能楽堂ですが、100年くらいの建造物だそうです。とりあえず古い。隙間風は楽屋にも流れ、客席は相撲のマス席のように座敷。客席には石油ストーブがいくつかあります。所作の板も、黒い・・・歴史を感じます。そういった空間で未来に向けた新たな二人の姿勢、発信しようとしているバランスが、また心地よいのです。

 

若干僕とり若い二人ですが、勉強になる事もあり、観ていて励みとなる会でした。是非、次回ご覧になってみて下さい